田舎町の市場 A market in a local town |
新型コロナの発生以来、密を避ける暮らし方が世界中で見直されてきた。
そして、このコロナ禍は一年や二年では済まんぞとだんだん分かってきて、個人でも組織でも、分散型社会の再構築を本気で考えるようになってきた。
とりわけ、都市への一極集中が極端な日本では、まずは通勤を減らしてのリモートワークが推進され、それに合わせて、居住空間ごと地方に移住してしまう人たちも増えてきた。
余暇の過ごし方も、レディーメイドの娯楽施設に集うのを避けて、開放的な自然の中で楽しむキャンプや野外レクリエーションの評価が上がってきて、オートキャンプとかソロキャンプとかが流行ってきた。
そんなことなら任せてちょーとばかりに、度々放送されるバラエティー番組のキャンプ特集などを、どれどれと観てみたが、こりゃワシなんかの出る幕じゃないぞと、ちょっとカルチャーショックを受けた。
はるか昭和の学生の頃にやっていたキャンプと比べても、大幅に進化している。コッフェルじゃないの?チェチェ、チェアー!? みたいな。
アウトドアグッズの充実ぶりはすさまじく、キャンプで使う道具や材料は、ほとんど専門店やホームセンターで揃ってしまう。
逆に、今やキャンプ地の周りには手を付けてはいけないのだ。即、自然破壊の犯人にされてしまう。
ここ数十年の私にとっては、ゾウ使いや森林官や猟師らと共に過ごした森の奥深くでのかりそめの日常の繰り返しが、キャンプと言えるものだった。
森人(もりびと)と呼んでもいい彼らの場合、必要なものは極力森の中で調達し、そこから逆算して、足りないものは里から持っていく、というのが基本的な姿勢で、現場に到着してから暮らしの基盤を整えていく。
私は、下手に手を出して足手まといになるぐらいなら、彼らの術と生き様を記録するほうが私の果たすべき役割ではなかろうかと、働いている彼らの周りをミツバチのようにブンブン飛び回るだけのカメラ小僧でしかなかったが、少しは門前の小僧にもなれているかもしれない。
日本に閉じ込められている間は、キャンプよりもむしろ、冒険やサバイバルをコンセプトにした番組のほうで、「そうそう」と共感できるシーンやテクニックがよく観られ、そこはそうじゃなくてとか、別のやり方もあるのにとか、ムズムズもしていた。
やがて、貴重なミャンマーの森人たちの記録を個人のデバイスや部数限定の著書だけにとどめておくにはもったいないし申し訳ない、という思いが次第に募っていった。
そして、思い立ったが吉日とばかりに、広く日本のみなさんに共有していただきたく、この場を使って紹介していくことに決めたのでした。
このシリーズは無期限に続け、更新し、トレンディーキャンプとは対称的なナチュラルテクニックの数々を公開していきます。
魚の干物の店 Dry fish shop |
調味料の店。左奥は魚を発酵させたペースト。魚醤の原型のようなもの Seasoning shop. There is fermented fish paste on the left back, a kind of origin of the fish sauce. |
計量の基本は天秤(てんびん) This type of balance is a basic tool for weighing. |
重りの数々。正確な重量が分かっている分銅(ふんどう)や電池を持ってれば、あとは、石でもイモでも重りに使える A variety of weight. As long as a certain weighed iron weight and/or a dry cell are kept, stones or even potato can be used as a weight. |
米屋 Rice shop |
カップでの量り売りが基本 Rice is being sold by volume by using a cup. |
心細けりゃ薬でもお菓子でも買ってらっしゃい You can buy any medicine or snacks if you feel anxiety. |
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