2012年8月22日水曜日

M列車で行こう,その2. -Take the “M” train, part2.-

ゴゥテイッ鉄橋
Gokteik viaduct

絶叫マシンのような揺(ゆ)れも、いつまでもは続かない。減速(げんそく)し始めると揺れも弱まる。駅への入構(にゅうこう)だ。いったん停(と)まったとなると、今度はテコでも動きそうもない。30分ぐらいは平気で停まる。

線路の両側で待ちかまえている売り子さんたちの数を見れば、停車時間が長いか短いか、おおよその察(さっ)しがつく。

早朝4時にマンダレーを出た列車が夜明け間近に4つ目の駅に滑(すべ)り込むと、何十人もの売り子さんたちに取り囲まれた。

ほとんどの商品は、売り子さんの頭に乗っているお盆(ぼん)に盛(も)られているので、手に取って品定(しなさだ)めするにもそのまま買うにも、車窓(しゃそう)からは、ちょうどいい高さだ。

お盆と言っても、ちょっとしたちゃぶ台ぐらいあるので、小柄(こがら)なおばさんたちが乗せてると、薄暗(うすくら)がりの中、マタンゴかキャプテンウルトラのバンデル星人の群(む)れが線路の両側でうごめいているかのようだ。
旬のマンゴー売り
Mango seller in the best season

ここの駅の売り子さんのかけ声は、ほとんどが「テイエーディー・ヤーメー(マンゴーあるよ)」。確かに駅の周りの集落の敷地(しきち)からして、屋根をはるかに越えるマンゴーの大木が生い茂っている。どうやらここは産地のようだ。訪ねたのは雨季の序盤(じょばん)で、まさに旬(しゅん)。

ミャンマー観光のピークは、11月以降の乾季だが、不本意(ふほんい)でか本意でか、雨季に当地を訪ねてしまった方は、ぜひともミャンマーのマンゴーを満喫(まんきつ)してほしい。

種類は豊富で、形、味ともに、それぞれ違った特徴(とくちょう)があるので、好みにぴったりハマるのにめぐりあったなら、ビルマ語の品種名を覚えておこう。乾季に来ても決して味わうことのできない絶品(ぜっぴん)ぞろいだから。
飲み水売り
Drinking water seller

バケツや瓶(かめ)で飲み水も売っている。その場でコップを借りて一杯飲むもよし、ボトルに注(そそ)いでもらうもよしというシステムだが…たいていは近くの川から汲(く)んできた水なので、ミャンマー育ちの腹向きだ。

決してだましているわけではなく、みんな、そうした水だと分かって飲んでいる。そして、その運んできた労働に対して代金を払っているのだ。
お茶もあるよ!
Some tea is also available!

たまに魔法瓶(まほうびん)やヤカンでお茶を売っているので、そっちのほうなら外国人の腹でも大丈夫だろう。たぶん。
焼ソバもあるよ!
Fried noodles are also available!

(続く)

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